目的別でデジタル一眼レフカメラを選ぶ
家族を撮りたい。風景を撮りたい。今度の旅行で使う。・・・・。
カメラを買う目的は皆それぞれ。目的が違ったら最適なカメラも違ってきます。ここでは、カメラを選ぶ際の目的毎の比較ポイントを紹介します。
家族を撮るためのカメラで気にしたいのは以下の2つの機能。
①連写速度 ②重さ
人物、特に子供の撮影で大切なのは表情。カメラを向けた瞬間に作られた表情ではなく、自然な笑顔やふくれっ面もかわいいものだ。そんな瞬間を逃さないためには、まずいつもカメラを持ち歩き、シャッターチャンスを逃さないようにすること。そのためには、カメラが重いと負担になってくる。だから、出来るだけ軽いカメラを選んだ方が良いだろう。そしてもう1つ重要なのが、連写速度。コロコロ変わる子供の表情や仕草の中でベストショットを捉えたかったら、やはり何枚も撮ってみるに限る。そのとき力になるのが高速連写機能。このおかげで、
「あぁ・・・・。この一瞬後が良かったのに・・・・・」
なんてことはなくなるだろう。
おすすめは
何しろ小さくて軽い『
ミラーレスカメラ』か、
軽量な上に連写機能なども充実した『
初心者用入門機』のカメラ。重量は少し重くなるが、
連写機能がより充実した『
セミプロ用中級機』のカメラもおすすめだ。
旅行で使うカメラで気にしたいのは以下の2つの機能。
①大きさ、重さ ②電源、電池寿命
格闘家として暮らしていたこともある私は、自分の体力に対する過信のせいで、撮影旅行のときはいつも巨大な荷物を持って行って後悔をする。やはり旅行を楽しむためには、荷物が軽いほうが良いのは言うまでもないだろう。また充電器も荷物になるだけでなく、旅行中はいつでも充電が出来るわけではないので、
撮りたい瞬間に電池切れ・・・・・・・
という悲しい結末がないよう、電池寿命が長く、2、3日の旅行なら充電の必要がないカメラのほうが良いだろう。 また電源が充電電池ではなく単三電池であるものなどは、旅行中にどこでもすぐに電池の購入が出来るので便利である。
おすすめは何しろ
小さくて軽い『
ミラーレスカメラ』(ミラーレスカメラの機種では、電池寿命の差は殆どなく、1回の充電で300枚程度の撮影が可能)か、もしくはやはり
全体的に軽量な『
初心者用入門機』の中で、電池の持ちが長いカメラ。
風景を撮るためのカメラで気にしたいのは以下の2つの機能。
①画質 ②ファインダー
やはり美しい風景を撮るためには、画質が重要になってくる。素晴らしい構図、素晴らしい色の写真なのに、引き伸ばしたらザラザラした感じの写真・・・。そんなことのないよう、ある程度の画素数を確保したい。また、構図を決めるときに重要になってくるのがファインダーの視野率。ファインダーで見たときはなかったものが、写真をプリントしてみたら写りこんでいたなんてことのないよう、ファインダー視野率の高いカメラを選びたい。
おすすめはやはり『
セミプロ用中級機』以上のカメラ。セミプロ用中級機になるとファインダー視野率が100%のカメラも多数存在し、また画素数も飛躍的に上がってくる。
花を撮るためのカメラで気にしたいのは以下の2つの機能。
①手振れ補正 ②発展性
花など近づいて大きく撮れるのもので問題になってくるのは手振れ。大きく撮っているからこそ手振れが気になる。また、少し写真を撮っていくと撮りたくなるのがもっと近づいた写真。そんな欲求をかなえてくれるのが、各社が揃える様々なレンズのラインナップ。そんなレンズラインナップを存分に使えるカメラを選ぶのが良いだろう。
(レンズはカメラ本体のメーカーが変わると使えなくなるので、レンズラインナップの少ないメーカーのカメラを買うと後でカメラを買い換えなければならないこともあります)
おすすめは『
初心者用入門機』か『
セミプロ用中級機』。これらのクラスは
全機種手振れ補正機能に対応しており(但し、キャノンとニコンはレンズ式による手振れ補正なので、手振れ補正機能対応のレンズの購入が必要)、また、
レンズのラインナップも非常に豊富。
連写撮影 1 |
連写撮影 3 |
連写撮影 2 |
連写撮影 4 |
動物を撮るためのカメラで気にしたいのは以下の3つの機能。
①連写機能 ②高感度撮影 ③発展性
激しく動き回る動物やスポーツを撮るには、まず高性能の連写機能が必要だ。目で確認できないほどの動きを、1秒間に8コマ、10コマと撮影してくれるカメラがしっかりと捉えてくれるはずだ。
また、天候の影響をうけるのがこれらの撮影の特徴。天気が悪く光量が少なくても被写体が動き回るので、シャッタースピードを下げることは出来ない。そんなときに力になってくれるのが高感度撮影能力。やはり、お飾りの高感度撮影機能ではなく、実際にノイズの生じない実用的な高感度撮影が出来るカメラが良いだろう。
加えて重要になってくるのが発展性。動物もスポーツも、自由に被写体に近づくことが出来ない。そんなときに力を発揮するズームレンズや、超望遠レンズのラインナップがしっかりしたメーカーを選びたい。
画質や高感度撮影の面で言えば、やはり『
セミプロ用中級機』以上、出来れば『フルサイズ』のカメラをおすすめしたい。また連写機能、発展性で言えば初心者用入門機やセミプロ用中級機の中でもNIKON(ニコン)やCANON(キャノン)のカメラで、連写速度の速いカメラを選ぶのもの良い(連写速度ランキングは以下のリンクからご確認下さい
セミプロ用中級機 初心者用入門機)。
夜景や花火を撮るためのカメラで気にしたいのは何しろ超高感度撮影機能だろう。やはり夜景や花火の写真で重要になってくるのは、被写体そのものの美しさはもちろんだが、背景の黒であろう。この背景になる黒が、灰色がかっていたりノイズが出ていたりすると、写真の価値が一気に落ちてしまう。そんなことのないよう、超高感度撮影にも耐えられるカメラを選びたい。
超高感度にも耐えると言えばやはり『フルサイズ』のカメラ。
大きな撮像素子のおかげで、
ノイズの少ない写真を撮ることができる。しかし金銭的に余裕がなければ、『
セミプロ用中級機』の中で高感度撮影に強いカメラを選んでも良い。