選ぶ前に知りたいこと:デジタル一眼レフカメラの機能面の良さ
近所の商店街の福引で使い捨てのカメラを当てて初めて写真を撮ってからもう随分経ち、その間に様々なカメラを使ってきました。もちろん、私の一眼レフのデビューはマニュアルカメラで、必死にピントを合わせ、露出、シャッタースピードを調整して写真を撮ったものです。何故そんなに写真に魅かれるのか??それはわからないですが、多分、絵を描いたり詩を書いたりする才能のない私でも、私の目に写った感動を人に伝えられ、共有できるたった1つの手段だからだと思います。 ここではまず、私が「
なぜ一眼レフのカメラを選ぶのか」その理由について、デジタル一眼レフの
機能面から解説します。表現面からの解説を見たい方は『
デジタル一眼レフカメラの表現力(ぼかす・長時間露光・高感度撮影)』も合わせてご覧ください。
今日は子供の運動会!!
「よ~し、いい写真撮ってアルバムに載せるんだから!!」
鼻息も荒く、早起きして校門が開くと同時にダッシュ。なんとか好位置を確保して、ドキドキしながら子供の徒競走の順番を待つ。
「よーい、ドン!!」
パシャッ パシャッ パシャッ パシャッ
号砲と同時に飛び出す我が子に向けて必死でカメラを向けシャッターを切る。
「ねぇ、一等賞の写真ちゃんと撮ってくれた??」
家に帰って子供にせがまれながら写真をPCで再生してみると、遠くてどれが我が子かわからないわゴールシーンは全く写っていないし、その上ピンボケで手振れも・・・・。がっかりしている子供を横に、なんとか良さげな写真を見つけて引き伸ばしてみると、なんか写真が汚い
こんなことが、運動会だけじゃなく、友達の結婚式、大切な人との旅行、記念日、・・・・・、2度と戻れない大切な瞬間に本当によく起きるんです。どうしたらこんな失敗を避けられるのか??
ウデを磨けばいいんです
と正論を言われてもそこまで写真に興味があるわけじゃないし時間もないし・・・・。
ではデジタル一眼レフを買ったらどうですか??
だからそこまで写真に興味があるわけじゃないんですよ。そうおっしゃる方がいらっしゃるかもしれません。でも、ウデを磨く時間がないからデジタル一眼レフを買うのです。写真に興味がないからデジタル一眼レフを買うのです。
最近のデジタル一眼レフは非常に使いやすく、入門機では様々なガイド機能が充実しており、そのガイド機能に従って撮影すれば写真の専門知識がなくても思い通りの写真が撮れる様になっています。ウデがないからそれをカメラにカバーしてもらうのです。
何故プロのカメラマンがデジタル一眼レフを使っているのか??ウデがあるのなら使い捨てカメラか何かでも良いのでは??
それは言う必要のないことですよね。使い捨てカメラやコンパクトカメラと比べてデジタル一眼レフは圧倒的に機能が充実しているからです。ウデのない私たちが、圧倒的に機能の劣るカメラで写真を撮っても失敗だらけになるのは当たり前です。ウデで劣るのなら少なくとも使っているカメラの機能ぐらいはある程度のものを使わないと思い通りの写真はなかなか撮れません。
まずはある程度の機能のあるものを使う。そして、良いものを使っていくうちにウデが上がってくるのです。
では、これから私たちを助けてくれるデジタル一眼の機能を見ていって見ましょう!!
大きく撮れて、表情までハッキリ!!離れて撮れて、雄大な景色がバッチリ!!
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クローズアップ撮影の例
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広角撮影の例
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デジタル一眼の良さの1つ目は、なんといっても状況に応じてレンズ交換ができることです。レンズを換えて望遠レンズを使えば、遠くにいる我が子の写真を撮ったらどれが自分の子供かわからなかったということがなくなります。もっと言えば、顔だけにクローズアップした表情豊かな写真を撮ることだってお手の物です。また逆に、レンズを広角レンズに換えれば通常カメラでは入りきらなかった広い範囲の撮影が可能で、背景の山や夜景の全体を入れることが可能です。このように、デジタル一眼はレンズを交換することで、1台で全ての場面・全ての目的の撮影を可能にしてくれます。
右の写真は超望遠レンズによる顔だけにクローズアップした写真と、広角レンズによる風景全体を写した写真の例になります。2つの写真は共に北海道の知床半島で撮影したもので、クローズアップ撮影の例は流氷の上にいるオジロワシを、1000mmの超望遠レンズで撮影したものです。また、広角撮影の例は、宇登呂の海に落ちる夕日を28mmの広角レンズで撮影したものです。(出来れば最初に挙げた例の通り子供の運動会の写真にしたかったのですが、結婚していない私には子供がいなくて・・・・・)
高速連写で撮り逃がしナシ!!
連写撮影 1
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連写撮影 3
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連写撮影 2
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連写撮影 4
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デジタル一眼の良さの2つ目は、シャッターチャンスを逃さない連写機能にあります。子供が1番でゴールテープを切った瞬間など、決定的シャッターチャンスを逃させないのが、高速連写機能。デジタル一眼は高画質な写真を1秒間に何枚も撮れる機能が充実しており、エントリークラスでも一般的に1秒間に3枚以上の写真の撮影が可能で、レンズセットで10万円以下で買えるカメラの中でも1秒間に10コマも写真を撮ることができるカメラもあるほどです。
右は連写による撮影の例で、これらは1秒間に5枚のスピードで連写を行っています。チョウのはばたきがコマ送りで写っているのがわかると思います。 (またまたですが私には子供がいないので、こちらも急遽撮ってきたチョウの写真にさせてもらいました・・・・・)
ピント調節や手振れ補正機能も充実
デジタル一眼では、ピント合わせや手振れ防止を補助してくれる機能が充実しており、その精度はコンパクトデジタルカメラの比ではありません。
ピントを合わせるポイントが複数あり、カメラが自動的にピントを合わせてくれたり、自分で選んだポイントに素早く正確にピントを合わせてくれ、ピントがずれて写真が台無し・・・・ということを防止してくれます。
また、手振れを防止してくれる高性能の手振れ補正機能を搭載しており、手振れによる写真の失敗も防止してくれます。(デジタル一眼の手振れ補正機能には、ボディ式とレンズ式の2つがありますが、詳しくは用語集の『手振れ補正』の項を参照してください)
引き伸ばしてもメチャクチャキレイ!!
「この写真最高!!」
子供が1番でゴールテープを切った瞬間。結婚式のブーケを投げた瞬間。旅行先で見た美しい風景。・・・・・。腕が上がってモノに出来た素晴らしい写真を引き伸ばしてみたら、なんだか全体的にザラザラしてノッペリした仕上がりに・・・・
「このカメラ1000万画素超えてて、何十万もするプロが使ってるデジタル一眼にも引けをとらないって言われたんだけど・・・・・なぜ??」
こんな経験はしたくないものです。では、この原因は何でしょうか??
画質を決める要因は皆さんもご存知の有効画素数を筆頭に、高感度撮影や長時間露光撮影に対する強さなど様々なものがありますが、画素数が1000万画素を超えるカメラが溢れている現在、1番問題になってくるのは撮像素子サイズの問題です。 撮像素子とは、フィルムカメラにおけるフィルムに当たるものです。つまり、ここに結ばれた像の情報が写真の情報に変換されるのです。そしてこの撮像素子が小さいと、画素数が高くても画質が下がる傾向になります。つまり、メチャクチャ大きなデータを小さなところにムリヤリ押し込んだことによるデータ処理のミスが生じていると思ってください。そして1000万画素を誇るカメラでさえ、コンパクトデジタルカメラでは撮像素子サイズは通常のフィルム写真で使われる35mmフィルムの3%ほどの大きさしかないのです。もちろんデジタル一眼の撮像素子のサイズも様々ですが、オリンパスやパナソニックが採用している、一般的なデジタル一眼の撮像素子の中で最小であるフォーサーズでさえ、コンパクトデジタルカメラの撮像素子サイズの8倍近くの大きさがあります。つまり、コンパクトデジタルカメラとデジタル一眼のカメラでは、同じ画素数でも出来上がった写真の画質には大きな差が生じるのです。
腕が上がれば1枚写真を撮るだけで決定的瞬間を逃しませんし、ピントも自由自在に合せられるようになります。手振れもし難くなりますし、最終的には三脚を使えば大丈夫です。しかし、画質だけは『ウデ』ではどうしようもありません。この最もカメラの性能頼みになる画質において圧倒的な能力を発揮することが、デジタル一眼の最大の魅力の1つでしょう。
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