評価：ソニー（SONY） ミラーレスカメラ NEX-C3

評価：ソニー（SONY） ミラーレスカメラ NEX-C3

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商品解説

　マイクロフォーサーズは軽くてその上機能も申し分ない。しかし、唯一の欠点は撮像素子サイズ。撮像素子サイズが17.3×13mmで、35mmフィルムの25％弱の大きさしかないこと。もちろんコンパクトデジカメに搭載される撮像素子の8倍近くの大きさがあるので、画質は比較する必要もないが、やはり、デジタル一眼と比較すると少々小さい。そんな唯一の難点を克服しているのが、このソニーのNEXシリーズ。なんと、撮像素子サイズは23.4×15.6mmでマイクロフォーサーズの1.6倍強。つまり、ミドルクラスのデジタル一眼で使用されている撮像素子と同じサイズの撮像素子を搭載しているのだ。このことで、一眼ならではの美しいぼけ味の表現や、きめ細かな階調表現、ノイズの少ないクリアな画質を実現。
　また、NEX-C3はExmor（エクスモア）CMOSセンサーを搭載することで、画素数も初代機のNEX-3より200万画素多い約1,620万画素となり、また高感度性能も飛躍的にアップしている。もちろん作品としての写真を撮影するならISO800ぐらいまでの撮影をおすすめするが、そうでなければISO3200まで常用で使っても問題ない。高感度撮影に強くなったことで、夜景の撮影や暗い室内での撮影でも三脚なしで撮影することができるようになり、非常にありがたいかぎりだ。

　NEXシリーズはマイクロフォーサーズと同様、ファインダーを無くし、ミラーやペンタプリズムを取り除いたことでボディの小型・軽量化を実現したシリーズ。その上このNEX-C3はより小型・軽量化を実現し、発売時APS-Cサイズ相当の撮像素子を搭載したレンズ交換式のデジタルカメラとして世界最小・最軽量を謳っていたNEX-3の上位機種、NEX-5よりも小型・軽量化を実現し世界最小・最軽量（2011年6月時点）の座を奪った。小さく軽いのでいつでも持ち歩け、思いついたときにコンパクトカメラでは実現できない様々な表情の写真を撮影できるのは非常に魅力だ。

　NEX-3とNEX-5は10万後半するミドルクラスのデジタル一眼レフカメラでも一部のカメラしか実現できていない秒間7コマの連射性能を実現し、関係者をあっといわせた。その後継機であるNEX-C3は秒間約5.5コマの撮影が可能と、少々連写機能が低下したのは残念。ただ、この価格のカメラの中では突出した連写性能を備えていることには変わりなく、十分な連写性能といえるだろう。

　ボディが小型・軽量化されたのもすごいことだが、今回のバージョンアップによって1番変わったのは画質だろう。何度も言っているが、画素数が200万画素増えたこともあるが、何より非常に高感度撮影に強くなり、ISO感度は最高12800まで設定可能になった。おかげで夜景はもちろん、花火や暗い室内での撮影まで、なんと三脚なしでもよりきれいで満足いく撮影が可能になったのはうれしい限りだ。

写真やカメラに詳しい知識がなくても、さまざま写真表現を楽しめる、新ユーザーインターフェース「マイフォトスタイル」を搭載。自由にぼけ味を変えられる「背景ぼかし」をはじめ、「色あい」「明るさ」「鮮やかさ」「ピクチャーエフェクト」「美肌効果」など7項目の効果から選んで、液晶画面を見ながら調整できる。

個性的な写真撮影が楽しめるピクチャーエフェクト機能

人気のスイングパノラマ機能

入門機のデジタル一眼レフカメラで人気の機能が、様々な印象の写真が撮影できる「ピクチャーエフェクト」機能。このNEX-C3ではホイール操作だけでライブビュー上で効果を確認しながら、「トイカメラ」や「ポップカラー」「レトロフォト」「パートカラー」をはじめ、11種類のエフェクトを使って印象的な作品を撮影できるようになっている。

NEX-C3はハイビジョン(MP4、1280×720)動画撮影機能を搭載。大型センサーがもたらす美しいぼけ味はもちろん暗所での撮影も可能。NEXシリーズ発売当初少なかったレンズのラインナップも揃ってきており、その広角レンズ、マクロレンズ、ズームレンズなどのレンズ交換をすることで多彩な画角の変化や、デジタル一眼カメラならではのぼけ味の表現など、動画での新しい映像表現が可能。撮影のスタート・ストップは、動画撮影ボタンを押すだけで、写真撮影中でも撮りたいときにいつでもハイビジョン動画が撮影できる。

一度使ってみると病み付きになる機能が「スイングパノラマ」機能。シャッターボタンを押してカメラを一振りするだけで、カメラが自動的に連続撮影し、カメラ内で高精度に位置を合わせて1枚の画像としてつなぎ合わせることで雄大な風景を1枚のパノラマ写真にできる。

「スイングパノラマ」の技術を活用することで3D写真を撮影できる「3Dスイングパノラマ」機能。シャッターボタンを押した後カメラを一振りすると、高速連写した最大60枚の画像を、カメラ内で左右の目の視差を計算しながら合成し、右目用と左目用の2枚の画像を同時に作成してくれる。

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主な性能

・有効画素数 :約1620万画素
・撮像素子サイズ :APS-Cサイズ(23.5×15.6mm)、原色フィルター付

・レンズ内手ブレ補正機構 ※キットレンズに搭載

・対応メディア(メモリーカード) :メモリースティック PRO デュオ、メモリースティック PRO-HG デュオ、SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード

ソニーEマウント

・測光方式 :49分割ライブビュー分析測光
(マルチ測光、スポット測光、中央重点測光)
・測光範囲 :EV0-EV20 (ISO100換算、F2.8レンズ使用時)
・露出制御方式 :プログラムAE(P)、絞り優先AE(A)、シャッタースピード優先AE(S)、マニュアル(M)モード、iAUTO、スイングパノラマ、3Dスイングパノラマ、人物ブレ軽減、ピクチャーエフェクト、シーンセレクション
・ISO感度 :AUTO (ISO200-1600)、ISO200-12800(1EVステップ)

・シャッタースピード :1/4000-30秒、バルブ

・連続撮影速度 :最高約2.5コマ/秒(撮影条件や使用するメモリーカードにより異なります。)
・速度優先連続撮影速度 :最高約5.5コマ/秒(撮影条件や使用するメモリーカードにより異なります。)
・連続撮影可能枚数 :ファイン:14枚、スタンダード:18枚、RAW:6枚、RAW+JPEG:6枚 (撮影条件や使用するメモリーカードにより異なります。)

・3.0型ワイド TFT駆動 (エクストラファイン液晶/トゥルーブラックディスプレイ)921600ドット

・外部フラッシュ :外付フラッシュ、スマートアクセサリーターミナル用 GN7(ISO100・m) ISO100換算

・ムービー :MP4:1280 x 720 (29.97fps、約9Mbps/約6Mbps)、640 x 480 (29.97fps、約3Mbps)
・データタイプ静止画 :JPEG (DCF Ver.2.0、Exif Ver.2.3、MPF Baseline準拠)
RAW (ソニー独自ARW2.2フォーマット)、RAW+JPEG
・データタイプ動画 :MP4

・USB2.0準拠 Hi-speed (マスストーレージ、PTP)
・HDMIミニ端子(タイプC)、ブラビアリンク (リンクメニュー対応)、「ブラビア プレミアムフォト」対応

・リチャージャブルバッテリーパック NP-FW50
・ACアダプター AC-PW20

・約 400 枚 (CIPA規格準拠)/約200分

・約 225g(本体のみ)約 283g(バッテリーとメモリースティックPROデュオ含む)

・約 109.6 (幅)x 60.0 (高さ) x 33.0 (奥行き)mm

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